各学年における教育テーマ

桐光の中高6ヶ年教育プロジェクト

 桐光学園では「考えること=書くこと・表現すること」を全ての学びの基本と考え、その習得を6年間全ての教科・行事・活動において実践していきます。
中学1年から高校3年まで、成長の段階に応じた教育テーマを掲げ、それに応じたさまざまな教育活動を実施。友人との関係づくり、自分の興味や適性の把握、目標に向けて努力する力の育成など、一つひとつを確実に学びながら、大学そして社会において、自らの資質を大きく開花させるための知識、能力を獲得することを目的としています。

桐光学園中学校・高校の中高一貫6ヶ年教育プロジェクト

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中学1年 人間関係づくり

 自分が今いる場所を把握し、家族、友人と、どんな関係を持っているかを知るための1年間

 中学1年は、桐光学園での6年間の基礎を作る大切な時期。1年間の指導を通じて、学園生活に必要なルール、知識とお互いを認め合う気持ちを学びます。
学習面では、授業の受け方や家庭学習の習慣を身につけて基礎学力の定着をはかります。生活面では、礼儀やマナーをしっかりと理解し、お互いを認めあう人間関係を成立させることのできる力を身につけます。

 4・5月 桐光学園の生活を身につける

授業の受け方や基本的な生活ルールを学び、6年間の見通しを立てる。

 挨拶・黙想など、授業の受け方、生活ルールなどを知り、桐光学園という新たな環境で、どのように過し、どのように学習に取り組めば、学生生活を充実したものにできるかを学びます。この時期に正しい生活習慣、学習習慣を身につけることで、その後の6年間を実り豊かなものにすることができます。また、実力テスト・定期試験を通じての学習面での目標や、グループエンカウンターや、その一環として年間を通して実施されるストレスマネジメントなどの様々な体験を通じての、生活面での目標を明確にし、6年間の見通しを立てます。


 後期 グループエンカウンター

生徒同士のふれ合いと、自己発見を目指す。

 グループエンカウンターは教師やスクールカウンセラーの指導のもと行われる、生徒同士のふれ合いと、生徒一人ひとりが自分自身を発見することを目的とした教育プログラムです。生徒は数人のグループを作り、簡単なゲームやテーマに基づいた話し合いなどの活動を通じて自己を表現し,お互いを認め合います。このような経験を重ねることで自己を発見し、他者に対する理解が深めることができ、より良い人間関係のもと、充実した学園生活を送ることができるようになります。

中学2年 自己と他者

 自分を見つめるとともに、職業など社会的な役割について知る1年間

 中学2年では、「桐光学園の2年生」としての自覚を持った生徒の育成を目指した指導を行います。学習面においては、毎時間の授業にしっかりと集中することを重視。中学1年で培った基礎学力の定着をはかります。生活面でも、これまでの一年間で学んだクラスメートとの交流、さらに視野を社会に拡げる力を学びます。

 4~6月 自己表現の力をつける

自己表現の基本を学び、プレゼンテーションに備える。

 中学2年になると、サマースクール体験後の発表など、自らの考えを他人に説明する「プレゼンテーション」の機会が増えてきます。そのために、道徳の授業においてグループに分かれてプレゼンテーションについて学びます。テーマの選び方から、それに基づくデータの集め方、プレゼンテーション内容のまとめ方をはじめ、PCによる配布資料作りや実際のプレゼンテーションなどを体験して、効果的にプレゼンテーションを行うための準備をして、さまざまな発表の機会に備えます。


 4~8月 サマースクールとその発表

京都、奈良で日本の文化に直に触れる。

 中学2年のサマースクールでは、京都・奈良へ行きます。数多くの文化財に触れることで実際に日本の文化を感じることを目的としています。また、サマースクールを通じて学んだことをまとめ、輝緑祭などで多くの方に発表する機会もあります。



中学3年 自己と社会

 自分を見つめるとともに、職業など社会的な役割について知る1年間

 中学3年では、中学校最上級生としての自覚を持ち、クラブや委員会活動、学校行事等で、リーダーシップを発揮する立場を体験します。学習面では、2年生までに培ってきた力に加え、高校年代に対応するためのより高い学力を身につけます。生活面でも、自分と社会の関わりや自分の将来について真剣に考える機会を与えていきます。

 10・11月 ディスカバー・マイセルフ

自分自身の興味や特質を知り、将来像を模索する。

 これまでに行ってきた職業研究と、さまざまな職業に就いているOB・OGのみなさんを招いて行われる職業についての講演会を聞き、自分は将来何になりたいのか?どんな仕事をしたいのかを考えるディスカバー・マイセルフ。さまざまな職業の魅力を知り、将来の姿を思い描きながら自分の可能性を探り、これからどのような努力を重ねて行くべきなのかを考えていきます。

ディスカバー・マイセルフ

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高校1年 自己と社会参加

 自分を客観的に知り、社会と自己の関わりを、具体的に考える1年間

 高校1年は、希望する卒業後の進路を実現するための準備をスタートする時期です。「自分の進路について具体的に考える」「授業で大学受験に対応できる力をつける」という考え方を2本の柱として準備を進めます。また、文・理のコース分けについて各種オリエンテーションや面談など対話を重ねながら考えていきます。より客観的な資料として、適性検査も実施しています。

 10・11月 コース選択

将来の進路志望に応じて、文・理のコースや選択科目を決定する。

 高校1年次には、特進クラスのSAコースとAコースに分かれて学びますが、高校2年次からは志望進路や学習状況に応じて『文Iコース(国公立大学文系)』『理Iコース(国公立大学理系)』『文IIコース(私立大学文系)』『理IIコース(私立大学理系)』に分かれて学びます。これまで体験したディスカバー・マイセルフや適性検査などを通じて、目指す将来を見据え、具体的な進路希望を明確にし、その上で、文・理のコース分けの選択や、目指す進路を実現するために必要な選択科目などを決定していきます。

 1月 ウィンタープログラム

上級生としてふさわしい集団生活のスタイルを身につける。

 高校1年次のウィンタープログラムでは、高校1年生としてふさわしい集団行動や考え方を学ぶことを主眼に活動を行います。また、中学から学んでいる生徒と高校から入学した生徒との親睦を図る機会としても活用されています。



高校2年 自己を見つめる

 自分自身としっかり向き合い、2年後の大学受験に向けての心構えを固める1年間

 高校2年生は、クラブ・委員会活動の中心的存在になります。充実した学園生活を送りつつ、高校2年次の後半からは受験体制に入れるよう指導していきます。自分の得意分野や志向をしっかりと把握し、進路について考える時間を増やすことで、大学受験への心構えを固めます。また、教科の学習と学問分野とのつながりを意識し深めます。

 5・6月 修学旅行

異なる風土、環境に暮らす人々に触れ、異文化への理解を深める。(ただし、現在コロナウイルスの影響で国内へ)

 修学旅行では、訪れた先の地域固有の文化に触れるだけではなく、自分たちとは全く違う環境に生きる現地の人々と交流することで、異文化を理解し、お互いの文化を尊重し大切にする気持ちを学びます。カナダの雄大な自然に触れ、自然を大切にするカナダの人々との交流の中で、地球規模で環境を考える機会にすることも目的の一つですし、英語でコミュニケーションしながら、カナダ人高校生との密度の濃い学校交歓会や相互の文化紹介などを通じ、外国から祖国日本を考え、自身の将来の生き方を見つめ、考える機会としています。



高校3年 自己実現に向けて

 希望する進路の実現を目指し、着実に取り組みを行う1年間

 高校3年は、自己実現のための大きな目標の一つ、大学受験合格を目指し、準備に取り組む時期です。進路プログラムや模擬試験を通じて目標を明確化し、進路研究・面談を通じて最終的な進路を決定。受験までの計画を策定し、それに向け、継続的に努力を続けていけるよう指導していきます。また、大学訪問授業などを通じて学問の世界へ足を踏み入れます。

 4~11月 模擬試験

自分の現状と目標との距離を知り、課題を発見し克服する。

 大学受験への準備を効果的に行うために、大学入試模擬試験を定期的に行います。その時点での自分の実力や、学習の進捗状況を把握し、目標とする大学合格と現状との距離を測り、克服すべき課題の発見と、それを克服するためにどのような対策が必要なのかを理解します。


 1月~大学共通テスト・私大・国公立受験

6年間の学習の集大成として、希望の進路実現のために最善を尽くす。

 いよいよ桐光学園で積み重ねてきた3年間・6年間の成果を発揮するときです。これまで経験してきた進路研究や、3回にわたり行われる三者面談を踏まえて最終的な進路を決定し、その実現のために最善を尽くす時期です。卒業生の成績や大学入試に関するデータを網羅した「成績管理システム」を活用し、一人ひとりに最適なフォローを行い、目標の実現をバックアップしていきます。