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ウインターカップ2022 1回戦 結果(高校バスケットボール部)
更新:2022年12月26日
サッカー部 プリンスリーグ関東2部昇格決定
更新:2022年12月24日
学校長からのメッセージ ~「学校だより」より~
更新:2022年12月24日
インフォデミックから考える
校長 中野 浩
年の瀬を迎え何かと気忙しい日々を送られていることと思います。年の瀬と言えば、一年を振り返るのが通例のことと思いますが、ここではコロナ禍の3年について振り返ってみたいと思います。
コロナ禍の中で、さまざまな言葉が流布しました。中でも「インフォデミック」という言葉はこの間の様子を象徴するものとして強く印象に残っています。インフォデミックは、インフォメーション(情報)とエピデミック(病気の流行)を合成した造語で、意味を調べると「大量の情報が氾濫する中で、不正確な情報や誤った情報が急速に拡散し、社会に影響を及ぼすこと」とあります。WHO(世界保健機関)が新型コロナウイルス感染症に関するフェイクニュースの拡散をこのように名づけました。
この言葉が象徴的なのは、コロナそのものにおびえる人々の姿ではなく、コロナにまつわる情報に不安をあおられる人々の姿を暗示しているところにあると思います。今でもそうですが、コロナ禍当初はコロナは完全に未知の存在であり、理解不能な状況でした。不安を覚えた人々は、ネットやメディアを通して情報を得ることで少しでも不安を減らしたいと思いました。しかし、雑多な情報の中でかえって不安は増大していきました。そこで人々はなるべくわかりやすく、明確で、インパクトの強い情報、つまり、単純化された情報に飛びつくことで未知のものを既知のものであるかのように錯覚し、一時的な安心を得ようとしました。このような事態は、コロナ禍において初めて出現したわけではありません。グローバル化した現代社会では様々な複雑な事態が生じています。一刻も早くその事態を理解し安心したいと思う人々は、その事態を単純化した情報を求めてしまいます。すぐには単純化できないからこそ複雑な事態と言えるわけで、単純化されることでその情報は実態からずれてしまったり甚だしい場合には完全に実態から乖離してしまいます。
それでは単純化した情報の発信者はどのような思いから情報を拡散しているのでしょうか。人々を不安におとしめてその様子を想像して楽しむ愉快犯的な悪意を持って発信する人を想定しがちですが、そのような悪意はなく発信してしまう人も少なからず存在すると思います。承認欲求から単純化した情報を発信してしまうこともあると思います。承認欲求とは、他人から認められることで自分を価値ある存在と思いたい、という人間誰しもが持っている欲求です。コロナ禍によって他人との対面の機会が減る中で承認欲求が満たされる機会も減少しました。その分、SNS上でフォロワー数や「いいね」の数を増やすために、単純化した情報を発信しているのではないでしょうか。
単純化という現象は、コロナ禍において拡張し、顕在化しています。敵か味方か、善か悪か、役に立つか立たないか、経済か健康か、規制か自由か...等々、二項対立(二者択一)の形で表象され、そのことによって格差や分断という深刻な混乱を招いています。グローバル化によって生じた複雑な事態は、二項対立のどちらか一方に措定できるほど単純なものではありません。敵でもあり味方でもある、善でも悪でもある、というような中間項の状態を含むからこそ、早急に答を求めるのではなく慎重にじっくりと見極めていく必要があるのではないでしょうか。
このコロナ禍で「新しい生活様式」という言葉も流布しました。当初の感染拡大防止から今の感染予防と経済活動の両立というようにその目的は変化していきますが、共通しているのは、行動規制が存在するということです。ここでもさまざまな格差が生じました。そのうちの一つに「新しい生活様式」を導入できる層と導入できない層の格差があります。テレワークやリモートワークが可能な職業と対面しなければ成り立たない職業に就いている人々の格差です。「エッセンシャルワーカー」という言葉もコロナ禍で出てきた言葉ですが、医療従事者やスーパーで働く人たち、食料品や生活必需品を運ぶ運送業者、介護や福祉に携わる人たち...等々。私たちの生活を維持していく上で必要不可欠な仕事をしている人たちは、それ以外の人たちに比べ、常に感染の不安と戦いながら仕事と向き合っています。労働時間・賃金などの労働環境も決して恵まれたものではないようです。
これまでコロナ禍のインフォデミックによる問題点をいくつか指摘してきました。それらの問題点を克服するにはどうしたらいいのでしょうか。逆転の発想が重要だと思います。どのような問題点なのか、なぜそのような問題点が生じたのか、という問題点の内容とその原因を把握し、その原因と反対のことを導き実践していくことが逆転の発想です。
例えば、複雑な事態を単純化することが問題であるならば、複雑なままその事態と向き合っていくことです。不安だからといってあせって安易な情報にすがりついたり、承認欲求を満たすためにウケねらいの情報を発信したりしないことです。ゆっくり、じっくりと複雑な事態に向き合うことです。それには、まずその事態に対する過去(経緯)・現在(問題点)・未来(打開策)についてのなるべく正しい知識や情報を得ることで、自分なりの意見を構築することです。そして他の人たちはその事態に対してどのように考えているのかという他人の意見を知ることで自分の意見を相対化し深めていきたいものです。
格差についてはどうでしょうか。先ほどのエッセンシャルワーカーとそれ以外の人たちの格差の問題点を解消するにはどうしたらいいでしょうか。逆転の発想を手がかりにご家庭で話し合ってみてはいかがでしょうか。
【ウンターカップ出場記念】
更新:2022年12月22日
全国高等学校バスケットボール選手権大会(ウィンターカップ2022)出場記念の応援タオルが完成しました。
3年連続出場の初戦は、12月24日から東京体育館(千駄ヶ谷)で始まります。このタオルを振って、応援も盛り上げていきます。
ご声援宜しくお願いいたします。
ちなみに応援タオル(今治タオル ¥700)は本校小学校、中学高校の窓口にて販売しています。
バスケットボール部、岡田実 麻生副区長に檄布をお届け頂きました。
更新:2022年12月15日
麻生区役所の岡田実 副区長にご来校頂き、麻生区の皆様や川崎ブレイブサンダースの選手らの激励コメントが書き込まれた檄布をバスケットボール部の選手達に直接贈呈頂き、副区長から励ましのお言葉、さらに区民の皆様の想いをお伝え頂きました。
檄布を手にした選手達は、全国高等学校バスケットボール選手権大会(ウィンターカップ2022)に対する気持ちを一層新たにし、区民の皆様に大変感謝しておりました。その想いを受け、主将から熱い言葉がありました。
12月24日から初戦が始まります。ご声援宜しくお願いいたします。
第21回大学訪問授業が行われました。
更新:2022年12月06日
12/3(土)に第21回大学訪問授業が行われ、東京大学定量生命科学研究所教授の小林武彦先生に「生物はなぜ死ぬのか」というテーマでご講演いただきました。生物が持つゲノム(遺伝情報)のわずかな違いによって、その生物の体の仕組みや老化にさまざまな差異が生まれることを学ぶことができました。