進路指導

成長の段階に合わせて、きめ細かな指導を行い、 生徒が描く理想の将来へと導きます。

学年ごとの進路指導

 本校では、中高6年間を一つのくくりとしてとらえ、学年ごとに指導テーマを設定しています。そのテーマに基づいたさまざまな活動を通して、生徒が着実にステップアップできる進路指導を行っています。

中学1年

 新しい環境の中では、まず『人間関係』を築くことが大切です。本校では、生徒一人ひとりが安定した日常を確立できるよう、学校長による道徳の授業や各種行事を通して、周囲と自分との『関係性』についてより多く考える機会を与えています。中でも、サマーキャンプと文化祭を連動させた取り組みは、中学1年次に欠かせない活動といえます。意見を出し合い、お互いの相違を理解しあう中で計画的に一つのものをつくり上げていく体験が、一人ひとりを大きく成長させます。また、『構成的グループエンカウンター』※によって、生徒がそれまで気づかずにいた自分の一面に出会う体験も、『自分探し』『自己発見』のきっかけとして、その後の学園生活の基礎をつくっていくものです。

中学2年・3年

 中学生活の中心となるこの時期では、クラブ・委員会活動に打ち込み、その中での創意工夫や試行錯誤を通して人格が磨かれることを期待します。そうした日常にあって、授業や人間関係の中で触れるさまざまな逸話・出会いが、一人ひとりの『夢』や『職業観』を抱かせるきっかけになります。ディスカバー・マイセルフとして職業研究を進め、保護者や卒業生の講演会も開かれています。高校進学も、将来の可能性を探るチャレンジの一つです。2回行われる三者面談を通してのSA・Aコース選択希望の確認と、その準備のための適切な受験指導は、単なる学習指導ではない『自分の生き方』を探る大切な示唆となります。

高校1年・2年前期

 生徒一人ひとりが、希望する卒業後の進路を実現していくためには『自分の進路について具体的に考えていくこと』『学校での学習を中心に大学受験に対応できる学力をつけていくこと』が2本の柱になります。そうした考えのもと、高校1年では、科目の好き嫌いで判断しがちな文・理分けを、しっかりと将来を見据えた現実味のある選択ができるよう、適性検査を実施しています。

高校2年後期・3年

 高校2年の9月には、保護者対象の説明会を開き、教員と保護者間での具体的な共通理解を求めます。高校2年次は、クラブ・委員会活動の中心的存在です。生徒には、充実した学園生活を送りながら、遅くても高校2年後期からは受験態勢に入れるよう呼びかけています。クラブ・委員会活動を引退してから受験勉強を始めるのではなく、続けながら進路について考え、また目標に向けて取り組む時間を増やしてほしいと考えています。このような試みと並行して実施している『大学訪問授業』も、より現実味のある大きな刺激となっています。大学の先生方による模擬授業は、受験勉強を単なる『手段』から学ぶ『喜び』へと変えてくれます。もちろん、自らが選ぶ各種講習から得る達成感も大きなエネルギーです。
授業をはじめ、講習、定期試験、模擬試験を通して学力を向上させると同時に、6年間の中で得た経験の末に、3回にわたり行われる三者面談を踏まえて、生徒は最終的な進路を決定していきます。